FY 2023 奴隷労働及び人身取引にかかる声明

トヨタコネクティッド株式会社(以下「当社」)は,英国現代奴隷法第54条に基づき,当社及びそのサプライチェーンの活動の中で奴隷労働や人身取引を防止するための取組みにつき,次のとおり開示します。

  1. 企業組織,サプライチェーン構造

    当社は,トヨタ自動車株式会社の子会社として2000年10月6日に設立され,デジタルマーケティング事業,コネクティッド事業,MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)事業,ディーラー・インテグレーション事業等を営み,現在,英国(TOYOTA Connected Europe, Ltd.)を含む7か国に海外拠点を置いて,グローバルに事業を展開しています。

  2. 奴隷労働や人身取引に関する方針と取組み

    当社は,トヨタ基本理念及びトヨタ行動指針に基づき,国内外の法令及びその精神を遵守し,オープンでフェアな企業活動を通じて,すべての人々の人権その他の権利を尊重し,国際社会から信頼される企業市民をめざしています。
    その一環として、サプライヤーとの信頼関係を構築しながら、取引前の審査でリスク評価を実施し、サプライチェーンが奴隷労働や人身取引等の反社会的行為に関わっていない事を確認した上で取引を行うよう防止策を講じています。
    取引中のサプライヤーに対しては、定期的な調査を行い結果をレビューしていく仕組みを導入して調達業務を遂行しています。
    また,サプライチェーン上の人権侵害リスクの低減と,サプライチェーン全体のサステナビリティに関する当社理念・方針の周知を目的として,主要サプライヤー251社へ2023年12月に書簡を案内し,当社の奴隷労働や人身取引に関する取り組みを改めて周知すると共に各社においても協力を求めました。

  3. 人権デューデリジェンス,奴隷労働・人身取引についてのリスク評価と管理

    当社は,トヨタ自動車株式会社の人権尊重の取組みに準拠し,当社及びサプライチェーンにおいて,人権侵害行為が行われていないか,リスクの評価と管理を行っています。
    奴隷労働,強制労働及び人身取引の可能性や疑いが生じた場合は,速やかに役員が中心となって事実確認の上協議を行い,対応しています。

  4. 奴隷労働・人身取引が発生しないことをはかる指標

    奴隷労働,強制労働及び人身取引などの人権を侵害し,個人としての尊厳を不当に傷つける社会的に許されない行為に対しては,懲罰委員会が会社規則等に基づいて厳正に対応しています。
    内部告発手続として社内コンプライアンス及びハラスメント相談窓口(ヘルプライン)やトヨタスピークアップ窓口を活用し,不当な取扱いや権利侵害の防止,早期発見,是正及び救済に努めています。

  5. 研修・教育への取組み

    当社及びそのサプライチェーンの活動の中で奴隷労働,強制労働及び人身取引の発生を防止するため,取引先からの調達手続きに関する社内マニュアルに英国現代奴隷法の趣旨及び注意点を掲載し,調達に関わる全従業員を対象に教育を行って意識の浸透を図っています。
    また,2023年3月には,昨今の人権に関する主要トピックに関するより深い理解と人権課題への気づきを促す目的で当社の役員を含め部長職以上の役職者28名に対し,「ビジネスと人権」をテーマにした研修を開催しました。
    2024年度には全従業員に向けた研修を進めて人権問題等について学ぶ機会を設け,実施していきます。

本声明は,2024年8月28日開催の当社取締役会の承認を得ており,代表取締役により署名されています。

2024年8月28日

谷口 真一

トヨタコネクティッド株式会社
代表取締役副社長 谷口 真一