大内）幅広いご経験をされていますね！

シヴァ）日本語を話せたことが大きいですね。日本語と英語が出来るので、いろいろなチャンスを得ることができました。日本語ができたからこそ、「エンジニア、営業、どちらのプロセスもわかる」、という自分の強みができました。

大内）初来日の時から日本語はできたんですか？

シヴァ）全然！2009年まで日本語は話さなかったんです（笑）　いずれインドに戻るつもりだったので。日本企業に入った時点で覚悟を決め、6か月間で日本語を身につけました。話すのが一番難しかったです。ドライビングスクールに行って、教習所の講師と日本語でコミュニケーションをとる練習をしました。今も日本語は書けないので、娘に助けてもらっています（笑）

大内）ご家族そろってすごいですね！シヴァさんがTCに入社を決めた理由はなんでしょうか？

シヴァ）OTAの営業時代にトヨタ自動車と関わる機会があり、トヨタに親近感を持っていました。お話を聞く中で、自分が持つ知見を活かして、インドや東南アジア向けに事業企画やサービス企画ができると思って入社を決めました。

大内）なるほど、その期待は今の業務で叶えられていますか？

シヴァ）入社時の期待通り、今は東南アジア向けに展開するサービス企画と新事業開発を担当しています。東南アジアでは中古車や格安車のニーズが多く、DCM (Data Communication Module)が導入されている車がターゲットにしてきた高所得者向けのサービスとは異なる需要が大きいです。人口動態や生活様式を調査して、顧客セグメントを設定すること、彼らが持つ課題やニーズを特定すること、ブルーオーシャンを見つけ、新規事業やサービス企画をしていくのが仕事です。

大内）仕事のどんなところにやりがいを感じますか？

シヴァ）前職では決められた物を売っていましたが、今は3年後、5年後にTCが目指す姿や、事業モデルを定義するのが仕事です。未来を予測して事業つくるのは非常にやりがいがあります。また事業開発をする上では、コミュニティや地域、ユーザセグメントの特定が非常に重要です。市場をよく学び、世界を見る観点を変え続けるのは、とても面白く学びが多いです。

個人的に、「ディスラプション」という言葉が好きです。TCは市場のディスラプションを起こさなければならない存在だと思っています。どのようなモビリティサービスを提供すれば新しい世界が開けるのか、壁やハードルはありますが、スタートアップのマインドセットをもって挑戦することにパッションを持っています。

大内）ありがとうございます！最後に、今後、挑戦したいことを教えてください。

シヴァ）将来的には、TCの海外子会社の事業拡大に貢献し、TCのグループ会社の拡大を担う中心人物になりたいと思っています。今、グローバルチームを率いている中で、出身国のカルチャーの違いや、会社のカルチャーの違いによくぶつかります。それと同じで、海外事業体とのコミュニケーションギャップがある場面があると思います。今までの日本企業やTCでの経験を活かしてカルチャーやコミュニケーションギャップを埋める存在になり、グループ間でより良い関係づくりができる主体になっていきたいと思います。