大内）まずはこれまでのキャリアについて教えてください。

梶原さん） 私はもともと日本と海外を行き来するビジネスマンになることを目指していて、大学では商学部で学び、アメリカへ交換留学にも行きました。
就職活動ではグローバル＝商社と短絡的に考えて、商社ばかり受けましたがことごとく落ちました(笑)。

そこで自分のパラダイムをガラッと変えて、地元の農協でキャリアを始めました。グローバルとは正反対のローカルなビジネスではありましたが、自分の生まれ育った地域経済に貢献できるという大きなやりがいを感じておりました。しかし、もともと抱いていたグローバルに活躍したいという想いもあり、退職してJICA青年海外協力隊としてアフリカのエチオピアへ赴任しました。

現地では、地方の農協を支援する活動に従事しましたが、配属先は首都の政府機関だったので、そもそもゼロだった出張予算を確保したり、英語が通じない地方で一緒に活動する同僚をアサインしてもらったり、整備状況が不安な乗合タクシーで地方遠征したり、とにかく大変でしたね。

帰国後は自動車メーカーの海外営業として6年間勤務し、そのうちの4年間はドバイでも仕事の経験を積みました。日本の基幹産業である自動車業界で、グローバルに自分の強みであるコミュニケーション力やリーダーシップを発揮できたと感じています。

大内） トヨタコネクティッドに入社したきっかけは何でしょうか？

梶原さん） 自動車メーカーで何十年も続く伝統的なモノを売るビジネスをしておりましたが、そこで自分が実現できる価値付加は限定的だという課題感を持っておりました。そんな中、コロナ感染症が広まり、世界が大きく変わる中で、自分自身で主体的に新しい価値が生み出せるような仕事をしたいという気持ちが強くなりました。

トヨタコネクティッドでは早くからクルマ×ITに着目して、最先端のコネクティッドビジネスに取り組んでいることを知り、自分の扱ってきた自動車というモノに、大きな付加価値を与えられると思い、とても魅力に感じました。

大内） 現在の業務内容を教えてください。

梶原さん） アライアンス先の自動車メーカー向けに、コネクティッドカーに関する事業企画、事業推進の仕事をしています。具体的には、プロジェクトリーダーとしてチームメンバーを率いて、開発案件の推進や見積・契約対応、号口後の運用構築など、社内はもちろん社外のステークホルダーの間に入って、時には異なる意見を取りまとめて合意形成を行います。

アライアンス事業はトヨタコネクティッドにとって新しい取り組みなので、調整が難航することもありますが、合意形成できた時には同時に大きなやりがいもあります。2021年に入社してから基本的にリモートワークが中心ですが、月に1～２度名古屋オフィスに出張して対面でもコミュニケーションをとっており、ワークライフバランスも実現できていると感じています。

大内） トヨタコネクティッドでの学び、やりがいになったことはありますか？

梶原さん） 以前は海外営業として売上目標があり、各国の販売店毎の売上目標を達成する、という分かりやすい活動をしてきました。それに比べてトヨタコネクティッドでの業務は様々な人を巻き込みながら新しい価値を生み出すべく、サービスインまでにタスクを遂行していかなければならないので、これまでの自分にはなかったスキルがついてきている実感があります。

今はオンラインでコミュニケーションを取ることがメインなので、キーマンとは積極的にコミュニケーションをとっており、周りのサポートをいかに得るか、いかに人に動いてもらうかを考えながら動いています。その際に、現在プライベートで学んでいるMBAの知識や、上司のグループマネージャーが自主的に開催してくれている社内勉強会での学びがとても役立っていますね。

大内） 今後TCでチャレンジしたいことはありますか？

梶原さん） 現在は国内とのやり取りが中心ですが、そこでIT全般やコネクティッドカーに関する開発・運用の知見をしっかりと身につけていきたいと思っています。将来的にはダイレクターのような経営に近いポジションで、トヨタコネクティッドのグローバルビジネスを拡大していくことに貢献できるといいなと思いますね。

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