第1部：GLIP×アート　～アートを通して企業理念を体感～

トヨタコネクティッド（名古屋本社）のエントランスには、壁いっぱいにトヨタコネクティッドの歴史が描かれています。絵が描かれることになった発端は、2019年にエントランスを改築する際、「歴史館」をコンセプトに過去の製品・サービスを展示しよう、という企画から始まりました。

「ただの製品展示だけでは、TCらしさがないのではないか」、と考えたプロジェクトメンバー達は、製品やサービスを生み出した「リーダーズ」を合わせて描こうと考えつきます。そこで、登場したのが、OVER ALLs社長の赤澤さんと副社長兼画家の山本勇気さんです。

アートを通した企業理念の体感、の重要性を感じていた伊藤は、新たにオープンする東京オフィスもプロジェクトマネージャーとなり、壁画アートを取り入れたオフィス構築を目指しました。2020年7月に開設した東京オフィスは、Global Leadership Innovation Place（GLIP）と名付けられ、イノベーションを推進する場として、描かれたアートはイノベーションカルチャーの醸成の役割を担っています。

第１部では、前半にお二人の出会いから、GLIPにアートを入れた思い、制作時のエピソードについて、伺いました。後半では、お二人のお気に入りの壁画がテーマに。伊藤さんの好きな壁画は「イノベーションの原点」であったAA型自動車の絵と、レセプションルームに描かれた子供たちの壁画。

GLIPのアートは先人が築いてきた「歴史」を描いたものが中心でしたが、レセプションルームに描いたのはTCの「未来」。原点にある”純粋なワクワク感を”忘れず、新たな未来を築いていこうというメッセージが込められています。

一方、赤澤さんが選んだのはエントランスと階段に描かれた2つのアート。赤澤さんは、GLIPに描くアートを考える上で、「視点を変える」ことを強く意識されたといいます。エントランスのアートは、当初、名古屋本社と同じく歴史を描くという話でしたが、同じアートではつまらないと”名古屋本社の絵を東京からみた視点”で描いたそうです。そのため、GLIPのエントランスの歴史には、名古屋本社にはない富士山が描かれています。

第2部：挑戦×ベンチャー精神　～日々の生活すべてがクリエイティブであり、挑戦～

第2部は、「挑戦」や「ベンチャースピリッツ」をキーワードにアートとビジネスの接合点がテーマとなりました。